タイヤが片方だけ減る(片減り)原因|様子見・点検・交換の見分け方

タイヤが片方だけ減るのはなぜ?内側だけすり減ったタイヤの断面図と、様子見・点検・交換の見分け方を紹介するアイキャッチ

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タイヤが片方だけ減る「片減り(かたべり)」でいちばん多い原因は、空気圧の入れすぎ、または入れなさすぎです。空気圧が合っているのに減り方が偏るときは、タイヤの取り付け角度(アライメント)のずれが考えられます。この記事では、減っている場所から原因を見分けたうえで、様子見でよいのか・お店で見てもらうのか・交換するのかまでを目安にしてまとめました。

目次

減り方でわかる、片減りの4つのタイプ

タイヤを正面から見て、どこが減っているかで原因のあたりがつきます。ご自分の車がどれに近いか見てみてください。

タイヤの断面図で片減りの4タイプを比較した図解。内側だけ減る(アライメントのずれ)、外側だけ減る(空気圧不足やカーブでの負担)、真ん中だけ減る(空気圧の入れすぎ)、両肩が減る(空気圧不足)の減っている箇所を色分けして示している
減っている場所よくある原因まずすること
内側だけ取り付け角度(アライメント)のずれお店で見てもらう
外側だけ空気圧の不足、カーブでの負担空気圧を確かめる
真ん中だけ空気圧の入れすぎ指定の値まで下げる
両側の肩(左右の端)空気圧の不足指定の値まで入れる

4つのうち3つは空気圧の話です。片減りの多くは、お金をかけずに自分で手を打てます。

買取くん

「片減り=すぐ修理」と思われがちですが、まずは空気圧を見るところからで大丈夫ですよ。

まず確かめたいのは空気圧です

タイヤの空気は、なにもしなくても月に5%ほど自然に抜けるといわれます。半年ぶりに測ったら指定の値をだいぶ下回っていた、というのはよくある話です。

その車に合った空気圧は、運転席のドアを開けたところに貼ってあるシールに書かれています。給油口のふたの裏や取扱説明書に載っている車種もあります。「前輪240kPa/後輪240kPa」といった書き方です。

空気圧のチェック
  • 月に1回が目安。ガソリンスタンドでは無料で見てくれるところが多い
  • 指定の値は運転席ドアの内側のシールで確認する
  • 走った直後は空気が温まって高めに出るので、朝いちばんなど冷えているときに測る

測り方・入れ方はタイヤの空気圧、どこで確認する?入れ方を5ステップで解説でくわしく説明しています。スタンドの機械の使い方も載せました。

空気圧を直しても、すでに減ってしまったぶんは戻りません。ただ、そこから先の減り方はそろってきます。残りの寿命が延びるぶん、気づいた時点で直しておくと違います。

空気圧が正しいのに片減りするとき

空気圧が合っているのに内側だけ、あるいは外側だけが減る。このときに疑われるのがアライメントのずれです。タイヤが車体に対してどんな角度で付いているか、という設定のことで、少し傾いていると接地面の片側にばかり力がかかり続けます。

ずれる原因は、特別なことばかりではありません。

  • 駐車場の輪止め(車止め)に勢いよく当てた
  • 縁石に乗り上げた、こすった
  • 大きな段差や工事中の道路の穴を強めに越えた
  • 年数が経ち、足まわりの部品がへたってきた

運転中に気づくこともあります。まっすぐな道で、ハンドルに手を添えたまま力を抜くと、車が左右どちらかへ寄っていく。まっすぐ走っているはずなのに、ハンドルのマークが傾いている。こうしたことが片減りと重なったときは、一度見てもらうと安心です。

費用は測定だけで5,000〜10,000円前後、調整まで含めて1万〜2万円ほどが目安です(車種や店舗によって変わります)。カー用品店やタイヤ専門店、ディーラーで受けられます。タイヤ1本ぶんの値段と近いくらいですから、ずれたまま減らし続けるより、先に直したほうが安く済むこともあります。

アライメントは、タイヤを新品にするときに合わせて調整すると無駄がありません。ずれたまま新品を履くと、また同じ減り方をしてしまうためです。

様子見・点検・交換の見分け方

片減りといっても程度はさまざまです。すぐ交換したほうがよいものもあれば、空気圧を直して様子を見れば足りるものもあります。分かれ目になるのは、いちばん減っている部分の溝がどれだけ残っているかです。

片減りしたタイヤをどうするか3段階で示した早見表の図解。溝が4ミリ以上で減り方の差が小さければ様子見、溝3〜4ミリで差がはっきりしていればお店で点検、溝1.6ミリ前後やスリップサインが出ていれば交換という判断の目安
いちばん減った部分の溝どうする時期の目安
4mm以上(100円玉の「1」が隠れる)で、減り方の差もわずか様子見でOK。空気圧を月1回次の点検・車検まで
3〜4mmほど。内側と外側で減り方の差がはっきりお店で点検(空気圧とアライメント)2〜3週間のうちに
1.6mm前後/スリップサインが見えた交換できるだけ早く

溝の残りを自分で確かめる3ステップ

平らな場所に停めて、ハンドルを片側いっぱいに切る

前のタイヤは、ハンドルを切ると内側がよく見えるようになります。エンジンを止め、サイドブレーキをかけてから見てください。

スリップサインが出ていないか見る

タイヤの側面に小さな△マークがあり、その延長線上の溝の底に、一段高くなった部分があります。これがスリップサインです。溝が1.6mmまで減ると、この盛り上がりが路面に接する面と同じ高さになって現れます。

100円玉を溝に差し込んで深さを見る

100円玉の「1」の字を下にして溝に入れます。「1」が溝に隠れて見えなければおよそ5mm以上、字が見えていれば5mmを切っているという目安になります。字がはっきり読めるようなら4mm前後まで減っているサインなので、下の表の2段目を目安にしてください。あくまで簡易的な確かめ方ですので、正確に知りたいときはお店の測定器で測ってもらってください。いちばん減っている側と、いちばん残っている側の両方で試すと差がわかります。

様子見でよいケース

溝が全体に4mm以上残っていて、指でなぞっても左右の高さの差をあまり感じない。この程度なら、空気圧を指定の値に戻してしばらく様子を見れば足ります。

タイヤは前と後ろで減り方が違うのがふつうです。前輪で引っぱるタイプの車(国産の乗用車の多くがこれです)は前が早く減りますし、カーブの多い道をよく走る方は外側が減りやすくなります。ある程度の差は、その車の使い方が出ているだけということも多いのです。

お店で見てもらいたいケース

溝はまだ残っているけれど、片側だけ明らかに減っている。空気圧を合わせたのに減り方が偏り続ける。まっすぐ走らせているのに車が寄っていく。このあたりが重なったら、点検の出番です。

予約なしで見てくれるお店も多く、「タイヤの減り方が偏っているので見てほしい」と伝えれば通じます。空気圧と溝の確認だけなら無料で見てくれるお店が多いです。

交換を考えたいケース

交換の目安
  • スリップサインが1か所でも出ている
  • 片側だけ溝がほとんどなく、つるつるに近い
  • 減っている部分から布のような繊維が見えている
  • 減り方の偏りに加えて、側面にひび割れやふくらみがある

乗用車の場合、溝が1.6mm未満のタイヤは、法律(道路運送車両法の保安基準)で走らせることができません。一部分でもスリップサインが出ていれば、その1本は使用限度です。真ん中に溝が残っていても扱いは同じで、車検も通りません。

買取くん

迷ったら、遠出の前に一度だけでも見てもらってください。連休の高速道路は、タイヤにいちばん負担がかかる場面ですから。

片減りしたまま走るとどうなるか

片減りしたタイヤで走り続けると、こんな変化が起こります。

  • 雨の日に止まりにくくなります。溝は水を外へ逃がすためのもので、減った部分は水を逃がしきれず、路面をつかむ力が落ちます。
  • タイヤの寿命が短くなります。4本のうち1本でも使用限度になれば、その時点で交換です。まだ厚い部分が残っていても使えません。
  • 減った部分は、内部を守るゴムが薄くなっています。高速道路のように熱と圧力がかかり続ける場面では、破裂(バースト)が起こりやすい状態です。
  • 車検で指摘されます。スリップサインが出ていれば通らないので、直前になって慌てて交換することになります。

とはいえ、溝がまだ4mm以上あるうちは、あわてる必要はありません。空気圧を整えて、次の点検のときに相談すれば間に合います。高速道路でのバーストについては高速でタイヤがバースト!原因と防ぐためにできることで、起こる仕組みと防ぎ方をまとめています。

位置を入れ替えると長持ちします

4本のタイヤの取り付け位置を入れ替える作業を、ローテーションといいます。前と後ろでは減り方が違うので、定期的に入れ替えると4本の減り方がそろい、長く使えます。

目安は5,000kmごと、または半年に1回。夏タイヤと冬タイヤを履き替えている方なら、その履き替えのときに位置を入れ替えてもらえば余分な手間はかかりません。工賃は1台3,000〜5,000円前後が目安で、タイヤを買ったお店なら無料というところもあります。

ただし、ローテーションで直せるのは前後の減り方の差までです。内側だけ・外側だけという偏りはアライメントが原因なので、位置を替えても同じ減り方が続きます。くわしくはタイヤローテーションは本当に必要?頻度と効果を解説をご覧ください。

交換が必要なときの費用

交換の目安に当てはまった場合にかかるのは、タイヤ本体の代金と取り付けの工賃です。軽自動車なら4本で3万円前後から、普通車で5万円前後からが目安になります(サイズと銘柄で大きく変わります)。

内訳目安(4本)
タイヤ本体2万〜8万円(サイズ・銘柄による)
組み替え・バランス調整の工賃6,000〜16,000円
古いタイヤの処分料1,200〜2,000円

内訳や、お店ごとの料金の違いはタイヤ交換費用の相場にまとめています。

費用を抑えたい方には、ネット通販という選び方もあります。タイヤをネットで買い、近くの提携店へ直接送って取り付けてもらう方法です。店頭よりタイヤ本体が安いことが多く、工賃を含めた合計金額が申し込みの時点でわかります。当日になって「思ったより高かった」となりにくいのは、シニアの方にも安心な点だと思います。

「うちの車だと、だいたいいくらぐらいなのか」を先に知っておきたい方は、無料のタイヤ費用診断をお使いください。車種とサイズを選ぶだけで概算が出ます。名前や電話番号の入力はいりません。

よくある質問

片減りしたタイヤは、1本だけ交換してもいいですか?

1本だけの交換もできますが、左右で溝の深さをそろえるため、2本セットでの交換をすすめられることが多いです。左右で溝の深さが違うと、雨の日につかみ具合に差が出ることがあるためです。新しい2本は後ろに付けるのが一般的です。

内側だけ減っているのに気づきませんでした。よくあることですか?

よくあります。内側は車の下に隠れていて、ふだん目に入らないためです。ハンドルを片側いっぱいに切ると前輪の内側が見えるようになるので、月に1回の空気圧チェックのついでにこの向きで見ておくと、早めに気づけます。

アライメント調整は必ずしないといけませんか?

必ずというものではありません。空気圧を直したら減り方が落ち着いた、というケースも多いためです。ただ、空気圧が合っているのに内側や外側だけが減り続けるときは、調整しないと新しいタイヤも同じように減っていきます。次にタイヤを買うタイミングで、あわせて相談してみてください。

スリップサインが少し出ているだけなら、まだ走れますか?

スリップサインが1か所でも出ているタイヤは、法律で定められた使用限度に達しています。他の部分に溝が残っていても、そのままでは走らせることができず、車検にも通りません。見つけたら早めに交換してください。

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※本記事の費用・査定額はあくまで目安(概算)です。実際の金額は車両の状態・時期・地域・店舗によって変わります。正確な金額は必ず各サービスの見積もり・査定でご確認ください。

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この記事を書いた人

クルマの売却・タイヤ・維持費など、車を持つ人の「困った」を、専門用語をかみくだいてやさしく解説しています。買取くん.com 運営者。

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