火災保険で天井の水漏れは直せる?経年劣化との境目と手順

天井の水漏れは火災保険で直せる?経年劣化との境目と請求の流れを解説するアイキャッチ画像

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天井にシミが出てきた、ぽたぽたと水が落ちてくる。原因が給排水設備の事故なら、火災保険の「水濡れ(みずぬれ)」という補償で直せることがあります。ただし、配管の経年劣化が原因のときや、配管そのものの修理費は対象外とする契約がほとんどです。この記事では、天井の水漏れが火災保険で見てもらえるかどうかの境目を、原因ごとに整理してご案内します。

目次

まず水を止めて、片付ける前に写真を撮ってください

保険の話は後回しで構いません。まずは被害を広げないことです。天井から水が落ちているなら、下にバケツや洗面器を置き、電化製品や家具を濡れない場所へどけてください。⚠️ただし、照明器具や配線の近くから水が落ちているときは感電のおそれがあります。無理に触らず、分電盤のブレーカーを落としてから動かしてください。濡れてしまった家電の電源は入れないでください。

そのうえで、水の元を止めます。台所や洗面所の下にある止水栓(しすいせん)を閉めるか、それでも止まらないときは家全体の元栓(げんせん)を閉めます。元栓は、戸建てなら敷地内のメーターボックスの中、集合住宅なら玄関横のパイプスペースの中にあることが多いです。

先にやっておくこと
  • 止水栓か元栓を閉めて、水を止める
  • 濡れた天井・壁・床・家財を、片付ける前にスマホで撮る
  • 部屋全体が写る1枚と、シミや水滴に寄った1枚の両方を撮る
  • 集合住宅なら、管理会社か大家さんに連絡する

写真は後から効いてきます。保険会社は「どこが、どのくらい濡れたか」を写真で確かめるため、拭き取ってしまった後だと被害の大きさが伝わりにくくなります。枚数に決まりはないので、多めで構いません。

火災保険の「水濡れ」で直せることがあります

名前のせいで火事だけの保険と思われがちですが、多くの火災保険には「水濡れ」という補償が入っています。給排水設備の事故や、他人の戸室で起きた事故によって水が漏れ、建物や家財が濡れた損害を対象とするものです。大手の損害保険会社の商品説明も、おおむねこの形で書かれています。

濡れた天井の張り替えや壁紙の貼り替え、ふやけた床の補修が対象です。家財も契約していれば、濡れて壊れたテレビや家具が対象になることもあります。

天井の水漏れが火災保険の水濡れ補償の対象になるケースとならないケースの早見表。対象は給水管の破裂・排水管の詰まり・上の階からの水漏れ・濡れて壊れた家財、対象外は配管の経年劣化・配管そのものの修理費・風災によらない雨漏り・蛇口の閉め忘れ

水濡れ補償は基本の補償に含まれている契約が多い一方、補償を選んで組み合わせるタイプの商品では外れていることもあります。ご自身の契約に入っているかどうかは、保険証券か保険会社への電話で確かめられます。

直せるかどうかは、漏れた「原因」で決まります

同じ天井の水漏れでも、火災保険で見てもらえるかは水が漏れた原因で変わります。保険は突然の、予測できない事故に備えるものなので、じわじわ進んだ傷みは対象から外れるのが基本の考え方です。

水漏れの原因火災保険の水濡れひとこと
給水管が破裂した対象になるのが一般的濡れた天井・壁・床・家財が対象
排水管が詰まって水があふれた対象になるのが一般的あふれた水で濡れた部分が対象
上の階から漏れてきた対象になることがあるまず管理会社へ。次の見出しで詳しく
配管の経年劣化・老朽化対象外が一般的じわじわ漏れていた場合。長年の傷みは「事故」と扱われにくい
雨漏り原則として対象外風で屋根が壊れた結果なら風災の扱い
ご自宅で蛇口を閉め忘れてあふれた契約により分かれる対象外とする商品が多い
上の階の方が蛇口を閉め忘れた対象になるのが一般的「他人の戸室で起きた事故」として扱われます

迷いやすいのが、経年劣化との境目です。何十年も使ってきた配管がじわじわ傷んで漏れた場合は、対象外と判断されることが多くなります。一方、その配管が突然破裂して天井が水浸しになったのなら、事故として扱われる余地があります。写真に写った傷み具合や修理業者の所見をもとに保険会社が判断するので、自己判断で諦めてしまわず、まずは相談してみてください。

雨漏りは水濡れではなく、風災(ふうさい)という別の補償の話になります。台風で屋根が壊れた結果として雨が入ってきたのか、もともと傷んでいた屋根から染み込んだのかで扱いが変わるので、心当たりのある方は台風で屋根が壊れたときの火災保険の記事をご覧ください。

上の階からの水漏れは、少し話が変わります

マンションやアパートで多いのが、上の階から漏れてきたケースです。ここは「自分の火災保険で直すもの」と思い込みやすいところですが、先に確かめるのは誰に責任があるかという点です。

最初にすることは、管理会社か大家さん(分譲マンションなら管理組合)への連絡です。上の階のお宅へ直接かけ合いに行く必要はありません。原因が上の階の部屋にあるのか、共用部分の配管にあるのかを調べるのは管理側の役割ですし、間に入ってもらったほうがその後の話も進めやすくなります。

買取くん

上の階の方と顔を合わせる前に、管理会社に間へ入ってもらいましょう。そのほうが気持ちも楽ですよ。

そのうえで、どの保険が使われるかは原因によって分かれます。

  • 上の階の住人に落ち度があったなら、相手が入っている個人賠償責任保険(こじんばいしょうせきにんほけん)から賠償されるのが基本です
  • 共用部分の配管が原因だったなら、管理組合が契約している保険で対応することがあります
  • 相手に落ち度がない、または相手が保険に入っていないときは、ご自身の火災保険に水濡れ補償があればそちらで受けられることがあります

見落とされやすいのが三つ目です。大手損保のよくある質問にも、上の階からの漏水で自分の部屋が濡れた場合に自身の火災保険で補償される、という案内が載っています。相手が保険に入っていないと分かった時点で諦めてしまう方がいますが、その前にご自身の証券を見てみてください。

ご注意

相手の個人賠償責任保険と、ご自身の火災保険の両方から重ねて受け取ることはできません。同じ損害に対して支払われるのは、どちらか一方です。どちらで進めるかは、管理会社と保険会社に状況を伝えたうえで相談してください。

配管そのものの修理費は出ないのが一般的です

もう一つ誤解の多いところが、水漏れを起こした配管の修理費です。水濡れ補償が見るのは、漏れた水で濡れてしまった部分です。原因になった給排水設備そのものに生じた損害は除く、と各社の商品説明にも書かれています。

  • 水浸しになった天井の張り替え・壁紙の貼り替え
  • ふやけた床材の補修、濡れた押し入れの中の修繕
  • 濡れて壊れた家電や家具(家財を契約している場合)
  • 破裂した給水管そのものの交換工事
  • 詰まった排水管の清掃・取り替え

そのため、修理の見積書が1枚にまとまっていると、保険で見てもらえる部分とそうでない部分が混ざります。工事店に頼むときは、配管の工事と内装の復旧を分けて書いてもらうと、保険会社とのやり取りが楽になります。

商品によっては、水道管の凍結による修理費を別枠で支払う特約が付いていることもあります。扱いは契約によって異なるため、見積書を用意したうえで保険会社に確認してみてください。

請求の流れは、この4つの順番で

手続きはご自身で進められます。順番だけ押さえておけば大丈夫です。

天井の水漏れで火災保険を請求する4つの手順の図解。水を止めて写真を撮る、管理会社や大家に連絡する、保険会社に連絡する、書類を出して調査のうえ支払いという流れと、請求できる期間は原則3年という注意
水を止めて、写真を撮る

止水栓か元栓を閉め、片付ける前に濡れた場所を撮っておきます。

管理会社・大家さんに連絡する

集合住宅ならここが最初です。原因の調査と、上の階への連絡をしてもらえます。戸建てなら次へ進んでください。

保険会社に連絡する

保険証券に載っている事故受付の番号か、代理店へ電話します。「給水管から漏れて天井が濡れた」と原因を添えて伝えると、案内が早く進みます。

書類を出して、調査のうえ支払い

届いた請求書に記入し、写真と修理の見積書を添えて送ります。対象と認められた分から免責金額を引いた額が支払われます。

請求できる期間は、保険法により原則として損害が生じた日から3年です。天井のシミに気づいたのが後になった場合は、気づいた日を起点に考えるという説明もあります。時間が経つほど原因の説明が難しくなるので、心当たりがあるなら早めに電話を入れておいたほうがよいです。

書類の書き方や写真の撮り方をもう少し詳しく知りたい方は、火災保険の請求手順をまとめた記事もあわせてご覧ください。手続きの流れは、水濡れでも同じです。

ここから先は、いま水漏れで困っている方ではなく、これから備えておきたい方へのお話です。

いまの契約に「水濡れ」が入っているか確かめておく

水漏れは、起きてから契約を見ても間に合いません。落ち着いているうちに保険証券を出して、次の4点だけ見ておいてください。

  • 水濡れ(水ぬれ)の補償が付いているか。補償を選ぶタイプの契約では、外していることがあります
  • 建物だけでなく家財も契約しているか。建物だけだと、濡れた家電や家具は対象外です
  • 免責金額(自己負担額)がいくらか。損害額から差し引かれる金額で、数万円に設定していると小さな被害では支払いが出ないこともあります
  • 個人賠償責任の特約が付いているか。自分が下の階に迷惑をかけたときの備えです。自動車保険やクレジットカードにも付いていることがあり、重なりやすい特約です

契約が10年ものだと、加入した当時と家の状況も家族構成も変わっているはずです。満期が近い方は、火災保険の満期前に見るポイントをまとめた記事で、補償の過不足を整理してみてください。

証券の細かい字を読むのが大変なときは、無料の診断サービスを使う手もあります。建物の情報を入力すると、いまの家に合った補償と保険料の目安を確かめられます。

なお、火災保険には自動車保険のような等級(とうきゅう)の仕組みがありません。保険金を受け取ったことで翌年の保険料が上がる、という制度上の決まりはないため、対象になりそうなら遠慮なく保険会社に相談して差し支えありません。

よくある質問

天井のシミがいつからあるのか分かりません。今からでも請求できますか?

請求できる期間は、原則として損害が生じた日から3年とされています。ただし、水漏れの原因がはっきりしないと補償の対象かどうかを判断できません。まずは保険会社に状況を伝えて相談してみてください。原因の調査を工事店に依頼するよう案内されることもあります。

賃貸住まいですが、火災保険は使えますか?

入居時に加入する保険は、ご自身の家財を守る契約と、大家さんへの賠償に備える借家人賠償責任の特約などで組まれていることが多いです。濡れた家財は家財の契約で見てもらえる場合があります。部屋の内装は大家さん側の建物保険で扱うのが一般的なので、まずは管理会社に連絡してください。

保険金を請求すると、翌年の保険料は上がりますか?

火災保険には自動車保険のような等級の仕組みがなく、請求したこと自体で保険料が上がる制度にはなっていません。ただし、保険料そのものは自然災害の増加などを受けて各社が改定することがあります。これは請求の有無とは別の話です。

濡れて壊れたテレビや家具も対象になりますか?

家財の契約があれば対象になることがあります。建物だけの契約では、天井や壁は見てもらえても、家電や家具は対象外です。壊れた品物は捨てる前に写真を撮り、購入時期が分かるものがあれば一緒に用意しておくと手続きが進めやすくなります。

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※本記事の費用・査定額はあくまで目安(概算)です。実際の金額は車両の状態・時期・地域・店舗によって変わります。正確な金額は必ず各サービスの見積もり・査定でご確認ください。また、保険の補償内容および保険金支払いの可否は、保険会社と契約内容によって異なります。本記事は一般的な取り扱いをご紹介するもので、適用を保証するものではありません。実際の判断は必ずご契約中の保険会社にご確認ください。

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この記事を書いた人

クルマの売却・タイヤ・維持費など、車を持つ人の「困った」を、専門用語をかみくだいてやさしく解説しています。買取くん.com 運営者。

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